色々なご縁があり、神社様の建具の修繕を行いました。
以前からお話があった中で、自邸の見学に来られた際に一度見にきて欲しいということで、お伺いさせていただきました。
拝殿の建具の動きが悪いので直してほしいとのことでしたので確認させていただくと
真鍮レールが歪んでしまっており、建具を引き摺る形で開閉しているようでした。
建具も外して確認しましたが、戸車も歪み全く回転しない鉄の塊となっていました。
レールの歪みが先でその上を無理やり建具を動かしていたことで戸車壊れてしまったような状況のように見えました。
真鍮レールも4分割ほどで二種類ぐらいのレールが入っていましたので、その都度修繕はされていたようです。
今回の修繕では中央分割で3Mの真鍮レールを二本と戸車も全て交換することとなりました。
「ついでに…」
と、拝殿奥の蔀戸(しとみど)のアクリルも交換して欲しいとのことでしたので、
現調をしてその日は終わりました。
後日、お見積りと修繕内容の説明をさせていただいて、了承が得られたので材料等の準備を進めました。
なかなかの劣化具合の戸車。ベアリング入りの新しい戸車へと交換をしました。
真鍮レールも新しいものと交換。
アクリルもカーボグラスに交換。ご依頼者様が作業の間落ち葉の掃除をされていました。
完成後の後ろの綺麗さが美しいです。
「なんか針金じゃない何かに交換してください」
と言われていたのでアオリ止め金具を取り付けさせていただきました。
針金を留めていた金具部分を見るに、蔀戸の錠前の受け側かと思うので一度修繕されサイズも変わったのではないかと思いました。
神主様もその辺はわからないということでしたので随分と昔なのかもしれません。
ご縁の中でお仕事をいただき、修繕のお手伝いをさせていただきました。
年末年始の行事の前に修繕できて良かったと喜んでいただきました。
今回製作物はなく金具等の取り替えや修繕のみでしたが、ホームセンター等で揃えるのは難しいですし、修繕作業もそれなりに技術を要しますので、ご依頼いただけて良かったです。
私もまた一つ勉強になりました。ありがとうございます。